富山湾の絶品珍味、
ホタルイカの沖漬け。
この沖漬けと言うのは、海の沖の船上で獲れたてのホタルイカなどを醤油漬けにし、持ち帰ってから食べた事に由来するのだそう。
生のまま、生きたまま醤油漬けにするので、味がより染み込み美味しくなります。
富山湾でとれた新鮮で生に近いホタルイカの沖漬け。
ホタルイカには旋尾線虫という寄生虫がいますので、
実際には生ではなく一度冷凍して処理する必要があります。
では、ホタルイカの沖漬けはどのように作っているのか?
富山駅前で半世紀以上店を営む小島屋さんに聞いてみました。
「ホタルイカが締まる音、キュッキュッと聞こえる。」
ホタルイカは獲れたての新鮮なうちに漬け込む事によって、
身やその味が締まるのと言います。
4月の初旬、ホタルイカが小さくもなく大きくもない、
小島さん曰く「一番いい形」になる頃に、ホタルイカの沖漬づくりが始まります。
その時期のスケジュールは
04:00 ホタルイカが浜にあがり始める
05:00 漁獲情報の電話がくる
06:00 小島屋にホタルイカが到着
06:00~ ホタルイカを漬け込み始める
14:00まで 漬け込みタレの中で寝かせる
14:00~ 移し替えて冷凍へ
もちろん浜に上がらない日もあります。わかるのが朝5時の電話。
電話が鳴らなければその日の加工は無し。
鳴るとホタルイカが来る時間に合わせて準備する。
まさにホタルイカとともに生きる。
シーズンを迎えるとそんな生活が続くそうです。
冷凍した原料を使う業者もあるそうですが、上のような
「キュッキュッ」と締まるホタルイカは生まれなくなります。
その味を求める為には素材が重要。
年間1トン以上ホタルイカを扱う小島屋だからこそ、
その素材力を最大限に生かす方法、
鮮度を追うホタルイカを中心とした仕事を行っております。
もちろん食品添加物も不使用です。
ちなみにホタルイカの目やクチバシをとるのは手作業で行っているそうです。
手間暇をかけてつくる無添加のホタルイカの沖漬け。
いっとうものでした。